吸血鬼になるには。
アドバイス:皆さんが思い描く吸血鬼は想像上のモンスターです。
注意:なので、実行しようとして何か不都合がありましても当方は一切責任を取りません。
使用方法:笑う。(吸血鬼についての知識を得る)
吸血鬼(ヴァンパイア)
吸血鬼は名前の通り血を吸いそれをエネルギーとする想像上の怪物である。
吸血鬼の主な生態は以下の通り。
「死者が蘇り、生きている人間の血を求めて深夜を徘徊するようになる。彼らは日光・十字架・にんにくを嫌い、
彼らを殺すには昼間に彼らの墓を暴きその心臓に杭を打てば良い」
心臓に杭を打てば普通の人間も確実に死にます。
残念!!
主な特徴に「美形」も追加しても良いかもしれません。
吸血鬼になれば永遠の命と美を手に入れたことになります。ワォ。
けれど美しくなっても鏡には映らない罠。
これ、注意です。
自分で美しい自分の姿を観る事が出来ないのでナルシストにはお勧めできません。
けれど、恐怖と官能が交錯した吸血鬼というモンスターに心をトキめかせる人は男女共に少なくありません。
アメリカにはキバフェチなんて言葉もあるくらい吸血鬼は大人気。
そんな貴方に贈る、吸血鬼になる為のアドバイスと方法をご紹介しようと思います。
その方法を紹介する為に、メリットとデメリットを先に述べておきましょう。
@メリット
・不老不死
これに限ります。
特典として
・腕力がつく。
・変身能力がつく。
・飛行能力も手に入るかも。
が挙げられます。
Aデメリット
これが意外と多いんです。
・昼間に外を出歩けない。
・餃子が食べられない(ニンニク料理全般)
・鏡に映らない。
・十字架のアクセサリーをつけられない。(シルバーアクセサリーも無理かも)
・友達が減る。
それを踏まえた上で、行動してください。
○吸血鬼、その元。
最も有名なのはブラム・ストーカー作「吸血鬼ドラキュラ」に登場してくる吸血鬼でしょう。
彼が吸血鬼という怪物を確立させたと言われていますが実際は別に彼が吸血鬼を最初に作ったわけではなく、
吸血鬼は当時の流行でした。
まぁ、「ドラキュラ」という言葉を作ったのは彼かも知れませんが。
彼が書く以前にもすでに吸血鬼小説は存在し、「吸血鬼カミーラ」等が挙げられます。
ストーリーとして確かに完璧に出来ているので、一読するのも良いかもしれません。
因みに、「吸血鬼ドラキュラ」にはヘルシング教授という登場人物が居ます。あの「ヴァン・ヘルシング」のヘルシングです。
でも別にモンスターハンターじゃないです。
有名な話なんですること無いかも知れませんが、「吸血鬼ドラキュラ」にはモデルが存在します。
ワラキア大公ヴラド・ツェペシュ(1431−1476)という「串刺し公」と呼ばれる王様です。ツェペシュというのはルーマニア語で「串刺し」
という意味です。凄い名前ですね。
彼の本名は研究者の間で相当論議が交わされているようなので、彼らの論議が終わるのを待つことにしましょう。
吸血鬼になればのんびり待っていられます。
文献に書かれている彼の名前が「ドラコ」ハリポタじゃないです。「ドラクエレア」そして「ドラキュラ」。
因みに彼は悪魔公とも呼ばれていたようですが、それは「ドラクレア」というのが悪魔という意味だったかららしいですが、
悲しいかな言語の違い。
「あわわわ、コイツの名前悪魔だって!!」
と思ったのはロシア人。ヴラドの国では「ドラクレア」は「竜」という意味。
彼の親父さんがドラゴン騎士団に入って功績をあげたので貰えた名前なのに、悲しい結果です。
この王様実際はかなり凄い人だったらしいのですが、今ではすっかり吸血鬼の元。
哀れですね。
吸血鬼というのは科学と医学が発達していなかった昔の人々が今で言えば精神病や特異体質をもった人々を
偏見の目で見て作られたモンスターです。
それに伝説が良い具合に混ぜられて出来た感じ。
○血液嗜好症(ヘマトディプシア)
と、いう一種の精神病があります。文字列まんま、血が好きなんです症。
吸血鬼という存在を恐れさせた一つかもしれない。
これは昨今の一部マニアが「グロ好きなんですキャハ☆」なんて軽いものではなく、流れる血を見たりそれを啜ったりして
性的快感を得る人の症状です。
サドの人に多いかもしれません。
ホラー映画等で落ち着くのならまだ良いのですが、殺人鬼になってしまってはただの病気では済みません。
歴史に名を残した殺人鬼の多くはこの病だったのでは無いかと言われています。
まぁ、フェチと病は紙一重と言う事ですかね。
どうでも良い事ですが、最近の凶悪犯罪で必ず犯人の精神鑑定が行われるのは、事件の内容が凶悪すぎてどうにもフォローができない弁護士の最終手段だと思うんですが・・・・・・。
人は必ず一つは精神病を持っているらしいですがね。
病で済んだら警察はいらねぇっての。
まぁ、それは置いておいて。
血液というものは昔から神聖なものであったらしく。命の源ですからねぇ。
外国ではワインをキリストの血に見立ててみたり、日本ではあの有名な『南総里見八犬伝』の中で病に侵された主人公が人間一人分の血液を全身に浴びてその病を治したという話もあります。
無茶苦茶ですが、そう考えられていた時期もあったんです。
余談ですが、教会ではよくキリストの血と言われるワインを飲み、体と言われるパンを食べます。
(ワインは一本1500円ほどだそうです)
でも、それって一種の吸血行為ですよね。ワインを血に見立てて。
贖罪を清めるとか、そのための行為らしいですが、その説を取るのなら吸血鬼ももしかしたら「食事」として吸血行為をしたのではなく、己の罪を清める為に血を求めたのかも知れない。
伝説上では生前なんらかの罪を犯し、天国―煉獄―地獄、にも行けない魂が彷徨って吸血鬼になったといわれています。
もしかしたらフランケンシュタイン並に哀しいモンスターなのかも知れません。
心臓に杭を打たれて灰になった吸血鬼の魂はどこへ行くんでしょう。
○果たして吸血鬼は美形なのか。
今の吸血鬼は美形ぞろいです。
でも吸血鬼=美形の式は残念ながら成り立ちそうにないです。
個人的には成り立って欲しいところなのですが。
美女の血を吸う美男子というのは絵的にとても美しいです。
絵的にです、絵的に!
絵的なことを一番気にするのは映像の世界。
吸血鬼は沢山の映画に出てきます。恐らく映画が吸血鬼を美形に仕立て上げたのでしょう。
キバがあると設定したのもストーカーです。
因みに、ブラム・ストーカーの「吸血鬼ドラキュラ」のドラキュラは
・ふさふさの髪、尖った耳
・口から生えた牙
・こけた頬、つながり眉毛、手のひらに毛が生えている。
美形ではなかったっぽいです。
だから、吸血鬼になって美を得られるかは謎。
でも血を使って美を保ったという貴婦人もいらっしゃるようですが、無理なんで普通の化粧品を買ったほうが懸命です。
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